ゆうりしんぶん 2023年12月号
うごく、ゆうりくん
2023年11月のゆうりくん
おばあちゃんと、奈良&大津の旅に行ってきました。
ゆうりくんは、歴史や日本の伝統に全然興味がないんですよね。
1300年前の都、奇跡の木造建築、入魂の大仏像
そんなの、ゆうりくんには 全部アウトオブ眼中です。まじかよ。
大津の町並みも なかなか立派なのに、せっかく説明してくれているのに、
まったく聞いていないゆうりくん。
琵琶湖の遊覧船 MICHIGAN のショーも、最前列で寝てたよね。
ゆうりくんがもう少し大きくなってから、
「あー、悪いことしたなー」って反省してください。
そう言う おとうさんは ニューヨークのジュリアード音楽学院のコンサートで
思いっきり寝てた。たぶん、いびきも かいちゃってた。(〃ノдノ)
4年生によるショートショート演劇
小学校で秋の発表会がありました。
4年生は 自分たちが書いたオリジナルの
ショートショート劇を演じました。
もうね、ゆうりくんの保育園発表会と言えば、
「棒立ち」でした。
それが、今では敢えてセリフの多い役に立候補して
「ホイップクリーム~!」とか ボケをかますし、
めっちゃ聞き取りやすいセリフまわし。
グッジョブ!
まぁ、それにしてもです。
国語の音読の宿題でショートショートの書き方のページを読もうとするので、
「説明文なんか、音読しなくていいよ」と止めました。
その代わりに、星新一の「ボッコちゃん」とかを おとうさんが読んであげたんですが、興味なさげ。
なんだい、なんだい、せっかく読んであげてるのに。ゲームにしか興味がわかないのか。
情けないなぁ、と思ってました。
ところが、ゆうりくんもちゃんと国語の授業でショートショートを書いたらしいんですよ。
【独占入手!4年2組のミステリーストーリー文集】
むげんぎょうざ
俺は、江間優一朗。今は一人で暮らしている。
仕事帰りにコンビニでぎょうざを買った。
家に帰って、ぎょうざを食べようとしたら、ぎょうざから手と足が生えてきた。びっくりした。
あわててスマホを取り、写真を撮った。
俺は、「なんだこいつ。」と思いながら、食べようとした。
しかし、かわいそうでなかなか食べられなかった。
十分が過ぎた時、ぎょうざからタネのような物が出てきた。
「なんだこれ。」と思った。俺はタネだと思い、土に入れ、寝た。
次の日、土からぎょうざが生えていた。俺は目を丸くした。
だけど、それは本当だった。
ぎょうざを手に取り食べた。いつもより十倍おいしかった。
またぎょうざからタネが出ていた。
俺は気づいた。
こういう一日をむげんにやれば一生ぎょうざが食べられることに気付いて嬉しくなった。
えっ、えっえっ!!!
これをゆうりくんが書いたのでしょうか。肉の電車より出来がいいんですが。
星新一の作品をおとうさんが読むのを聞く前の授業で書き始め、聞いた後の授業で完成させたそう。
少し星新一の影響を受けた語り口になっていて、星新一を読み聞かせた甲斐があったのかもしれません。
それにしても、「今は一人暮らしをしている」とか 「あわててスマホを取り、写真を撮った」とか
こんなに余裕のある語り口のミステリーストーリーは、文集の中に ほかにはありません。
「一生ぎょうざが食べられることに気付いて嬉しくなった。」ではオチにならないんだけど、
いいじゃないですか。
ゆうりくんは、バッドエンドが好きではないんですよね。だから終始ハッピー。
このあと、手と足が生えたぎょうざがまた現れて、何かを語るのか、
ぎょうざを食べ飽きた時に何か事件が起こるのか、
スマホで撮った写真をよく見ると何かの秘密があったり、写真からひと騒動起こるのか、
この背景には何か壮大な企みがあるのか、
ここからタイムループが始まっちゃうとかさ、
みんながそれぞれにワクワクしながら続きを考える。
ゆうりくんのミステリーストーリーはまるで、ミステリー映画のトレーラーのよう。
で、そのあとどうなるの?
でも、正解はわからないまま、ふんわり、ぷかり、もやっと 私たちの心の中にミステリーを残します。
大変気に入りました。ナイス アウトプット!!
講 大津百町
ママが奈良・大津の旅を企画して、宿に選んだのは「講 大津百町」の萬屋(よろずや)でした。
どういう宿か?は、コンセプトページを読んでいただくとわかります。
宿も 素敵にしつらえられていて素晴らしいのですが、それにまして素晴らしいのは、
ウォーキングガイドツアーです。
近江商人の大津のまちが、どのように栄えていたのか、どのように変わってきたのか。
変わりゆく中で、今でもまちに残る魅力を、ガイドさんが愛おしそうに丁寧に説明してくれます。
ガイドさんが、商店街でがんばっている店主さんたちの 伝統の味を守ったり、新しい挑戦をしたりする
取り組みを説明してくれるので、それを食べてみたい、飲んでみたい と心から思って、
買って帰って 宿でゆっくり味わいます。
たった二泊なのに「大津ってまちはさ…」とか「京都もいいんだけどさ」と誰かに話したくなるほど
大津に近づいた気分になります。
おとうさんが従事する旅行業は、本来、こうでなければいけない。
飛行機に乗る権利や、ホテルに泊まる権利を どれでもいいから安く叩き売るのではなく、
そのまちについて知り、説明し、そこでがんばる人のもとに お客さんを連れて行かなければいけません。
安く売らずに、価値相応の金額を払ってもらえるように、プロデュースするのが旅行業の仕事です。
おとうさんの会社は、たしかに海外旅行を身近なものにして功績をあげましたが、
そればっかりで自らの成長を止めていると、旅行を貶める害悪にもなりかねません。
そのことについて、猛省し、舵を切る勇気が、今 求められていると感じます。
2023年11月29日の糸井さんのことば
突然ですが高知にいます。
土佐の高知といえば坂本竜馬ばかりが語られますが、ショウガね、ピーマンね、カツオのたたきね、ユズね、トマトね、土佐地鶏ね、四万十川ね、しいたけね、ミレービスケットね、思いつくだけでもこんなにある。
正直に言うと、ミレービスケットは、さっき知りました。
(コンビニで「どうしてこんなに並んでるんだろう?」と疑問に思ったのですが、高知のソウルフードだって。豆を揚げた油を使ってるから香ばしいんだって)。
ずいぶん雑な知識だと思うでしょうが、これらの名物を、ただ暗記しているわけじゃなくて、すべて、ぼくの心の中から出てきた単語ですから。
思い出したけど、あえて書かなかったものもひとつ、「坊さんがかんざし買うのを見られた播磨屋橋」ね。
有名なのだけれど実際に見るとがっかりする名所として有名になっているので、あえて書かなかったんです。
「どれくらいがっかりするか見に行った」という観光客も、けっこういると思います、ぼくとか。
会ったことのある人については、ちょっとでも親しい気持ちになるじゃないですか。
会ったことも無い人の悪口をさんざん言う人でも、一度ちょっと会うだけで、「いや、いいやつじゃん」とか。
そういうこと、すごく大事なんじゃないかと思うのです。
会って、愛嬌がなくても、会ってないよりはいいんです。
土地も、そういうところがあります。
どこでも、「行ったことがある」「泊まったことがある」という所って、それだけで親しくなっているんです。
テレビの画面なんかで、行ったことのある土地が写ると、「あ、ここ行った」とか、よろこびませんか。
少し、自慢そうに言ったりもしませんか?
もちろん、通りすがりというか、浅い関係ではありますよ。
それでも、まったく知らない土地じゃないって、ほんの少しでも「友好的」になってるんですよね。
旅をたっぷりしている人って、いい意味での諦観がある、ぼくはそう思ってるんです。
高望みをしてないというか、許す力があるというか。
それは、どこも「だいたい似たようなもの」であり、「それぞれいいところもある」と知ってるからでしょう。
用があってもなくても、旅ってのはしたほうがいいですね。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
海もいいし、山もいい。どっちもあれば、それもいいです。
2023年11月30日の糸井さんのことば
「それはおれが決めるんだ」ということが、どれくらいたくさんあると思いますか?
だれかに意見を聞くにしても、だれにも相談しないにしても「決める」のはじぶん自身だということは、ものすごくいっぱいあるんですよね。
だれかの命令でやるしかないこと、決まりだからそれをやらなきゃいけないこと、そういうことはあるにはあるんです、あるでしょう。
だけど、あなたがわたしが、赤い服を着るかどうか、どんな道順で歩くか、お昼ごはんになにを食べるか、どんな歌を聴くか。
じぶんで決めていいことですよね。
なにかに遠慮するとか、お金がかかるとか、そりゃぁ条件はあるかもしれないけれど、覚悟してじぶんで決めたら、それでいいはずです。
実は、もっと大事そうに見えること、たいへんな判断に思えることでも、じぶんで決めていいし、ほんとはじぶんで決められるものごとがいっぱいあります。
最近は、このあたりのことをよく書いてきています。
そして、これからもしつこく言いたいのです。
ぼくにも、あなたにも「おれが決めるんだ」と、勝手に決めていいことが山ほどあるんですよね。
その山ほどたっぷりあることを、じぶんで決めるのが、別名「自由」っていうことだと思うんです。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
ぼく自身が、いつのまにか自由をせばめている気がします。
「赤い服を着る」とか、糸井さんが書いた例は仕事っぽくない例だったけど、糸井さんは仕事の話も含めて「おれが決める」でいいんだ、と言っていると思います。
「会社はみんなで仕事をするところだから」と、自我を通すことに慎重な人も多いけど、そんな人ばっかりだと何にも進みません。
おとうさんは、誰かの命令も許可もなしに、この人ならわかってくれそうだ、という人を見つけて話しかけて、おとうさんが「こうしたい」と願うことを、一緒にやってもらっています。
会社や上司の命令ではないのに、 おとうさんの呼びかけに付き合ってくれる人がいることは、ものすごくありがたいことです。
ありがたいんだけど、おとうさんの仕事に付き合うことを強制しているわけではなくて、相手も好きで付き合ってくれているので、相手も楽しいんですよ。
その人も「じぶんで決める」をやっているので。
ゆうりくんも「おれが決める」を大切にね。
MUSIC
2023年11月のうごく、ゆうりくん
の楽曲紹介
SOFYさんの ♬ "He's Not You" です。
Spotifyプレイリスト:Ugoku Yuuri-kun の記念すべき 100曲目です。
SOFYさんは、ロンドンのアーティストなんですね。
勝手に「アメリカでしょ」と思ってましたが、ロンドン!?
「ソーファイ」と思ったら、「ソフィ」。そりゃそうか。
"He's Not You" には PVがないので、別の曲のライブです。
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